EXPERT TECHNIC

岸信直彦

【共通テーマ】ショア青物、ヒラスズキプラッギングにおけるトリプルフックとシングルフック、それぞれのメリット、デメリット

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護岸や堤防などでのライトジグゲームが多い私にとっての青物といえば、ブリやカンパチ・ヒラマサのそれぞれの若魚がメイン。
しかし、これら青物3種を狙う場合、ジグにセットするのはアシストフックのみで、テイルフックは使わないケースが多い。
一方、先に挙げた青物3種より、圧倒的に遭遇することが多いターゲット「サゴシ」の場合は、アシストよりむしろ「テイルフック」に重点を置いている。

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その大きな理由は以下の2点だ。
①サゴシは、捕食対象〈この場合はジグ〉のお腹を中心に、頭側・テイル側に限らず全方向からバイトする傾向が見受けられる
②アシストフックにヒットした場合、フック位置の関係上リーダーに「サゴシの歯」が接触しやすく、ヒット後のリーダーブレイクに直結するケースがある。

以上のことから、「サゴシが狙える」と想定した際には、必ずジグのテイル側にもフックをセットするよう心がけているのだが、以前はトリプルフックのみを使用していたものが、昨年よりシングルフックを多用するようになった。

醜悪な見かけからは想像しづらいが、サゴシの口は非常に柔らかくて切れやすい(裂けやすい)。
結果、トリプルフックを咥えてランディングした個体の中には、口がボロボロになっているものが少なからず見受けられた。

基本、リリースゲームを心がけている私にとって、サゴシは「リリースしづらいターゲット」の代表格であり、口がボロボロになった個体は必然的に「キープ」することになる。
「数を釣って楽しみたいし、いろいろなパターンを試してみたい」と思う一方で、「あまりたくさんキープするのも…」と常日頃から思っているからだ。

そんな折、昨年カルティバブランドからリリースされたプラッガーシングル「S-125M」をジグのテイルフックとして使用したところ、フッキングポイントが1箇所に集中することによると思われる「フック穴の広がり」は見受けられたものの、トリプルフックを使用した際に見られた、3つのフックポイントが複数個所へフッキングすることによって口周りがボロボロになることは皆無となった。
結果、ダメージが少ない状態でリリースできる個体の割合もアップした。

また、トリプルフックを使用する時より「エビ〈テイリング〉」になりにくいこともあり、緩急いろいろなジャークを試すことが出来る点も、シングルフック使用時のメリットの一つと考えている。

ただし、サゴシがバイトしてからフッキングする確率は、シングルフック使用の場合よりトリプルフック使用の際の方が多いように感じている!!
※この部分については、まだまだ検証中のため「・・・感じている」とさせていただいた。

現段階の、サゴシゲームにおけるトリプルフックorシングルフックの使い分けについては、サゴシが水面で沸いており簡単にヒットするような状況であれば迷うことなく「シングルフック」。
数少ない貴重なバイトのフックアップ率を上げるためには、「トレブルフック」の方が良いというのが私の考えだ。

2015.10.29 09:11
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