EXPERT TECHNIC

本林将彦

対ブリ系ダイペン操作術

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「対ブリ系ダイペン操作術」

基本操作
まず、改めて、基本操作を大別すると
ダイビングさせる距離で
A、トイッチ (リールを巻くのは糸フケを取るのみで、ロッドでトィッチを繰り返す)
B、ショートジャーク (ジャークしながらリールを1回転リトリーブ)
C、ミドルジャーク (ジャークしながらリールを2回転リトリーブ)
D、ロングジャーク (ジャークしながらリールを3回転以上リトリーブ)

スピード
ダイビングさせた時のジャークの速さで
①スロー (ゆらゆら)
②ミドル (キビキビ、各ダイペンでベストなスイム)
③ファースト (イレギュラースイムと泡引き)
と4パターンのジャークと3スピードに分けられ、それぞれの組み合わせで12通りの演出バリエーションが増える。

ポーズ
これに加えて、ジャークとジャークの合間、ダイペンが水面に頭を出し、ステイした状態「ポーズ」の間合いが
ア、ロングポーズ (ダイペンが水面に頭を出してから2秒以上ステイ)
イ、ミディアムポーズ (ダイペンが水面に頭を出して一呼吸~1秒位ステイ)
ウ、ショートポーズ (ダイペンが頭を水面に出せば、スグに次のジャークを始める)
とまた、3種類増える。

基本的にだが、各アクションパート(D,(ロングジャーク) ③(ファーストジャーク) ウ、(ショートポーズ)と後に出てくる項目程、集魚力が強く、より遠く、より深い所から誘い出すパワーが有る。しかし、欠点はミスバイトも多い。
(A(トゥッチ)①(スロー)ア、(ロングポーズ))と始めに出てくる項目程、アピールは弱いが、食わせの間合いが出来やすく、バイトが有ればヒット率が高いと考えて貰って良い。

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対ブリの考え方
対ヒラマサ、カンパチの時と基本的に反応させるアクションは特別な事は無い。
あるシチュエーションでヒラマサの誘い出しに、とても効果的なアクションが見つかれば、ブリにもとても効果的だ。これはブリ、ヒラマサを問わず同じシチュエーションでは同じベイトに反応している為だと考えられる。
しかし、「魚自体の遊泳力とバイトの上手さ」には差が有り、確実なヒットに結び付けるには一工夫いる。
ブリの場合、ダイペンで攻略する時にバイトの特徴を意識しているか否かで大きくヒット率が変わって来るのが特徴だ。
ブリはヒラマサ、カンパチに比べ「遊泳力と小回りが劣り、バイト下手」と考えて良い。また、ブリは自分のバイト力に自信が無い為か?「ルアーに反応していてもバイトを諦める」傾向が強いと実感出来る。

僕は現場で釣り始め、まず魚が居るか?パイロット的にC(ミドルジャーク) ②(ジャークスピードミドル)イ(一呼吸ステイ)で各方向探る。この時、ヒットに至れば最高だが、反応が無いかチェイスのみの場合、ヒラマサなどはよりロングジャークでハイスピードに激しくアクションさせた方が激しく反応し、ヒットに至る事も多いが、ブリはよりハイスピードになると、反応が無くなる事の方が多いようだ。もし、激しく反応させられても激しいミスバイトのみになることの方が多い。

実釣
要するにブリは「よりスローめでバイトし易さを意識する方が、バイトも増え、ヒットに至り易い」と考えても良い。
しかし、そればっかりだとアピールも弱く、ダイペンの存在すら気付いて貰えない。
ブリが射程範囲に居ない、もしくは居るがスイッチが入っていない時には、ダイブ時により激しく強い「海中への波動拡散」を意識したアクションをする必要もある。
ブリのダイペン攻略はヒラマサなどに比べ、激しい波動攻撃と食わせのアクションの使い分けがより必要なのが特徴と言える。
その中でもブリがイカに偏食している時には、特にスローを意識し、1メートル程のジャーク距離でないと反応すら無い事が多い。

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ブリの反応が有るのにどうしてもバイトに至らない時は
「水面をV字型の引き波を意識したただ巻き」
これはヒラマサなどよりもブリに効く特効アクションでルアーが一定のスピードで移動するので、ブリにとってバイト位置、とタイミングが取りやすい為か?チェイスがあると90%以上の確率でヒットし、バレにくい。

「ティンバーなどポッパーやダイペンで細かい(ワントィッチ、リール半回転~1回転)ドッグウオークを一定のスピードでトレースする」
これもそこそこのアピールが有りながら、バイトタイミングが取りやすいようで、水柱の上がらない地味なバイトになるがヒット率が高い。

上記の2つの方法はダイペンを普通にジャークしていて全く反応が無い時でも、これに切り替えるといきなりヒットする事も良くある。
しかし、このパターンだけではアピールが弱いので、波動を意識したジャークとセットで使う事が前提だと言う事をお忘れなく!

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2015.09.08 11:54
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