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2021.09.01

【担当者より】・いろいろなご報告と、背景と

今日も撃投サイトにお立ち寄りくださりありがとうです。
いくつかのご報告と、背景をお話しします。

 

●新しい製品に関して

撃投ボディプロテクター「COOL」

ネオプレン素材の伸縮性が生むフィット感と、軽量さが特徴の
撃投ボディプロテクターにも新しいモデルを進行中です。
まだまだ最終製品化には時間が掛かりますが
使用する部材や、カッティングなどを現在詰めています。

 

現在の運動能力や、機能性は、なお一層研ぎ澄ましつつ、
さらに目指す課題。それは「COOL感の確保」です。
ゲームフローティングベストからボイディプロ系にへの変遷のなかで
特徴的なことはネオプレン素材の採用でした。その過程で、縫製やカッティング
など様々な特性やクセを自分も経験させていただくことができたのは
業務知識としてとても大きかったです。

 

ネオプレンはロックショアでライジャケとして意外と優れた素材でした。
伸縮性があるおかげで生地のように擦れることが無いので、破れなど損傷をかわす特性は意外でした。
ヘツリや藪漕ぎ、磯肌でのコスレはつきもので、耐久性が求められるこの釣りでは
そのことは想定外のメリットでしたし、防水・防風性は雨や風、波しぶきにさらされてすごく寒くなる
これから秋冬の時期では何度も安心感を得ることができました。
加えて、洗いやすさや干しやすさ、乾きやすさも秀逸で、デカめの魚を
抱きかかえたり、血や、オキアミの汁的な水たまりのなにかが付着しても
メンテナンスは容易でした。
もちろん、製品名の「プロテクター」の由来となった、体を万一の滑落や転倒から保護する
クッション機能も心理的安心感につながりました。
そんなネオプレン素材も、唯一の泣き所、欠点めいたものもあり、それは
主に夏磯でのクール感です。
夏磯でも、釣りしてる限りライジャケを脱ぐわけにはいきませんから、ずっと着てるわけで
そこは改良したい課題です。
素材・パターン、、。
素材や縫製専門のプロ(釣りは未経験の方であることも多い)に私たちの釣りの特殊性や、求めるニーズをつたえ
理解してもらうことが必要です。ほんとにここが必要。
そのうえでの、部材や、カッティング、縫製といった話しが進んでいきます。
そのチームで共有されてきたノウハウが、後継モデルに生かされていく。
それがこの20年の蓄積だと思い起こします。

 

どちらかと言えば秋~冬~春がメインとなるヒラスズキやヒラマサなどだけではなく
最近では夏磯でヒラマサを狙う方も増えていますし、灼熱の磯でのターゲット、GTやら
カンパチを狙うかたも増えてきました。まだまだ改良の余地は残されています。

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ネオプレン素材の伸縮性、防風、防水性、クッション性、メンテナンス性は捨てがたい。
そこに、少しでもクールな機能を求めたい。
もちろん素材的限界もあります。しかしまだまだやりようはあるはず、と考えています。
素人ながらに思いつくアイデアをその道の素材や縫製のプロにぶつけて、相談しつつ
現在、地道に進行中です。
いつ発売にできるかは全くわかりません。いつもながら
担当者的に「納得できた時」が完成時期です。

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● 「妥協点」の存在
ところで、製品化に関してリアルに思うことがあります。ハリでも、ジグでも、なんでもそうですが
妥協のないモノづくりはあり得ませんでした。
必ず、絶対に、どこかに妥協はついてきます。
「機能性的に最高のライジャケです。デザインも最高ですよ、だけど希望小売価格は10万円になります」
もしそんなものがあっても、購入してくださるのはごく一握りでしょう。
そのようなものは目指していません。

 

限りなく高い妥協点。
コストや機能との妥協点を、限りなく高く位置でバランスさせる。
それがいつも思っていることです。
ボディポロテクター2や、ロッドプロテクターはぶっちゃけたところ人気のある製品です。
ですが、残念ながらコスト的に、残念ながら追加生産が困難になってきました。どうやら背景には
全世界社会情勢的にに素材コスト、部材コスト、保管管理コスト、加工賃、運送コストなどが
複合的に、同時多発的に上昇しているようです。
メーカーですから、自社の利益も確保したうえでのモノ作りが
前提となってくるのは担当者としては仕方のないところです。

 

皆様に支えてもらっっている人気商品でも、販売の継続をあきらめざるを得ないことが出てきます。
それはそれで受け止め、
気分を切り替えて、新しいモデルでのご提案に掛かろうと思います。
思うまま書かせていただき、話しはそれてしまいましたが、、。
いずれにしても、妥協点を限りなく高く求める、という
一点に関してのみは妥協することなく
ボディプロテクター「クール」(仮称です)を仕上げていきたいと思います。

 

そんなご報告です。
●ロッドプロテクター2系の長尺モデルは生産終了で、「AIR」へと。
また、ロッドプロテクター2系の長尺(12フィートまで対応)のものは
現在弊社在庫分で終了させていただきます。
恐縮というか、断腸と言いますか、
これも皆様のおかげで今も求めていただくことが多い製品ですが
残念ながら、現在庫分で終了とさせていただき
11フィートまで収納可能な「AIR」モデルを、新しいモデルとして
2022の初夏を目指し、進行中です。これはずいぶん以前から構想がありましたので
比較的早くご紹介できるのではないかと想定しています。
もろもろの、ご報告ですが、よろしくお願いいたします。

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●漁り猫さんのレポートを拝読して、思い出したネイゴのこと

レポートありがとうございます。漁り猫さんのレポートにあった「スキッピング」。
ジグの「飛距離」を利用して、しかも「表層」でうまく使って当日の不利な状況を打開された好例を
レポートくださってます。

 

実は先日テレビの収録に参加させていただいたとき、自分もスキッピングの効果を感じるシーンがありました。
鹿児島の錦江湾の沖一文字で、スーパーライトショアジギングでのことです。
一日目は何事もなく終了。潮の効かない場所でのスーパーライトショアジギングとはいえ、
投げ続けて全くあたりがないというのは、思えば久々のことでした。炎天下、非常に消耗しました。
二日目午前中、やはりうっすらと見える赤潮の海で20~30gのジグで同僚と二人やるものの、やはり当たらず。
魚が二度、じゃれてくるのは見えましたが、攻撃性を感じるじゃれ付とは言い難く、あまりにも海のコンディション
が悪いことははっきりわかりました。

 

状況が厳しすぎることから、船長が提案してくれた別の一文字へ移動。船長が勧めてくれる外向き(錦江湾向き)は
テレビ番組のコンプライアンスで「テトラでの収録は危険なため放送できない」とNG。それも仕方のないことです。
そうなると、池のような内向きでできる限りのことをするしかありません。

 

内向きは、波止から約25メートルの位置に、波止と平行に沈んだテトラ群が伸びているのが、濁った潮の中で
うっすらと確認できました。水面下およそ1,5mという微妙な沈み方です。
魚がいるとすれば、その沈みテトラ帯の向こう(わずかながら潮の当たるところ)についているはずですが、テトラの
向こうで掛けた場合、小型とはいえ、ランディングできない確率が高い釣り場です。

 

 

場所替えしてからの一投目が勝負。今回ショアジギング初体験の同僚が、首尾よくテトラと波止場の間のわずかな
スペースでの1投めで小型のヒラマサをヒットさせました。奇跡的です。二日間投げ続けた感動の1尾でした。
同僚は感動で非常にいい表情でした。
続いて同じ場所での2尾目狙いは自分の番です、下手に投げて反応させて、魚をスレさせたり、バラしたりなんて
したら、次はありません。
投技ジグの25グラムを沈みテトラの向こうに思い切り遠投し、サミングしつつ着水直後からスキッピングで魚に
水面アピールしました。食えない速度でです。そのまま沈みテトラ帯のギリ直前までひいてきて沈みテトラの真上に
来たくらいで、初めてジグを水面下30センチくらいの層に沈め、通常のスロージャークを2~3回。
ここでテトラの向こう側から魚がついてきてることに気が付きました。けど食わせきれず、テトラの向こうへUターン
したのが見えました。「ああ、、、終わった、、」と思いましたが、そこで一気にフリーフォールしてみました。
そうすると、なんと!今でも忘れませんが、その魚が急に戻ってきて、またもや沈下するジグへと急潜航します。
「あ!この動きは!あいつや!」と思いました。
直後、竿に重みがのり、取り込んでみるとやはりソイツは「ネイゴ」。小さくてもカンパチ。PE0.5号のライト
タックルをギュンギュン絞り込んでくれました。
文章で書くとそうなりますが、実際には一連のそれはほんの2~3秒の出来事です。
上下の動きに反応してくれるのはネイゴの個性。いつぞや室戸の離岸堤内側でもさんざんその姿を見てきました。
ジグは素材的に比重が高く、上下にメリハリのある移動を表現することができ、バイトチャンスを得られるルアーです。
今回は、「魚に発見させること」「食えない速度で水面を引けること」「上下の動きに急激に転換できること」という
スキッピングの特性を上手く利用することができ、忘れらない1尾となりました。魚のサイズの問題ではなく、イメージ
どおりの操作で釣れたとても印象深いさかなでした。
いつも思うことですが、ジグはアングラーが操作しなければ単なる鉛です。アングラーが操作してこそ息が吹き込まれます。
いろんな誘い方が可能になりますね。漁り猫さんのレポートにある「スキッピング」で思い出したことを書いてみました。

 

2021年現段階で、海の釣果では一番うれしいヒットが、このネイゴでした。持ち帰れないので濡らした手で
丁寧にリリース。脱兎のごとく潜っていきました。どこまでもネイゴらしいヤツでした。
(「ルアーパラダイス九州TV」9月4日放送です。後日YouTube配信もあるそうです。よろしければご笑覧を)

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2021.09.01 17:15 | Categories:担当者より
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